魚を叩きたくないおじさんのことなど
・「天は大魚を叩くなり」と言って大魚を叩くよう言われたおじさんが、それは嫌だと泣きながら拒否する
おじさんに命令しているのは漢詩の挿絵に入っている仙人のような人であった。おじさんは魚を可愛がっていたので、殺したくなかったらしい。叩くというのが屠ることのようであった。
大きな魚は信じられないくらい大きい。先日、漁の番組を流し見していたのだが、ナントカマグロというのは私が中に隠れていてもバレなさそうなくらいだ。私とマグロの捕食関係は本来逆なのではないかと思う。
好きな小説に、鯨の剥製に小部屋を作り、他の星に潜入するシーンがある。トロイの木馬のようなものだ。博物館で見るとシロナガスクジラの骨格標本は惚れ惚れするほど大きいので、なるほどなと思う。
海浜に打ち上げられるニュースがよくあるが、一度でいいから間近で見て見たいものである。生きているならもっと良いが、それだと誤飲されてしまいそうだ。
・追われて橋にぶら下がる少年が、川が浅いのを知ってニッと笑い、淵に落ちていく
ついこの前、華厳の滝を見た。マイナスイオンとやらが目に見えたなら、花粉のようにそこらが霞んで見えたろうと思う。水と水が当たる音は好きだ。冬でなければもっと気分が良かったかもしれない。
滝に打たれると肩こりが治るときいたので、いつか試してみたい。ナイアガラに打たれたらどんな気持ちだろう。考える前に頭が潰れてしまうかもしれない。
・褐色黒髪ショート白ニットの女性
広告のようなイメージのみだった。
ブレードランナー2049やゴーストインザシェル(実写)を見たとき思ったのだが、3Dホログラムの広告というのは、危ないのではないか。ビルの上にバルーンさながら表示されるならまだわかるが、道端を人のなりして歩いていると、交通事故が起こるに決まっている。
しかしそれはそれとして、ビジュアルがかっこいいので、実現してほしくはある。