備忘録

夢とか白昼夢とかのメモを薄くしたり濃くしたりしたやつだよ。カルピスと一緒だね。

3人の坊主のことなど

・アソウインの3坊主、高僧に教えを乞う

  ア、ソウ、インはそれぞれの名前で、その師にあたる僧は、3人で力を合わせるように、と言った。

  昔住んでいた家の近くには寺があり、大晦日には鐘の音がすぐ近くから聞こえた。並べば突かせてくれるので、毎年その数は108どころではなかった。広場には卒塔婆を燃やす大きな囲みが設置され、それを囲んで、読経を聞きながらおでんを食べるのが年越しである。焚き火をすることもなくなったので、炎にあたるのを楽しめる数少ない機会であった。今でも、コートには火の粉の跡が残っている。

  それより昔の話になるが、家人の友人の寺に寝泊まりしたことがある。私自身は仏教徒ではないし、個人的に好んでいくのは神社の方が多いのだが、寺は良いなと思う。朝に座禅を組み、粥を食べると、それだけで煩悩が消えてしまうようだ。私の煩悩含有率がもう少し高ければ、消滅していたであろう。

  もっと小さな頃は、お坊さんというものが怖かった。街頭の托鉢僧が怖かったのだと思う。

 

・「お父さんは昔から小さな箱を見ると、不安だ、怖いと言っていました。ぼくは怖くないので、お父さんはかわいそうだと思います」

  幼稚園くらいの少年の言葉で、何かのスピーチのようだった。小さな箱とはDVDのパッケージを指すらしい。

  私もDVDパッケージなら怖くない。が、「思ったより小さい(大きい)、軽い(重い)、少ない(多い)」という感覚にはやや恐怖を感じる。なので、パッケージが普通のより一回り小さければちょっとは怖いかもしれない。

  この感覚はわりと一般的なのではないかと思う。想定を外れたときの意外さからくるものではないだろうか。大きさや重量、分量は、基本的に目算で予想できる。「見たものと実態が違う」のは、現実を正しく認識できていないということで、「実際に見えているものが信用ならない」ことの恐怖なのだろう。