備忘録

夢とか白昼夢とかのメモを薄くしたり濃くしたりしたやつだよ。カルピスと一緒だね。

2019-01-01から1年間の記事一覧

玉依姫

(経緯。ある人に会うための旅に、用心棒として、武術・呪術に長けた女をあてがわれる。教会のような場所で町を紹介され、城を訪ね、追い出される。) ……城郭が揺れた。と、いくつも首を持つ巨大な金竜が姿を現わす。耳を聾す咆哮と地鳴りは雷のよう。三つ首ま…

ブルーのことなど

・「私の目は誤魔化せん。持っていくブルーがすぐに無くなると信じていた」 「ブルー」は試薬で、私はそれを持ち出したと疑われているらしかった。 夜店で売っているかき氷は薬っぽい味で、そこも含めて好きだ。どう考えても体に悪そうな色をしているので、…

埴輪

鄙びたバス停で降りた先の小さな書店。 その店のレジを左に見て右側は、接ぎ木したように体育館になっている。性齢関係なしに色々な人がいた。奥の舞台のそのまた奥の壁は木の板で、その辺りにだけ、異様な緊張が満ちていた。今にも、その板が割れて、中に充…

カンバラさんのことなど

・カンバラさんを探している。写真によると30代になろうかというエンジニアの女性で、黒い髪を高い位置で括り、黒縁のメガネをかけているはずだった。地下1階の手工業工場にはいない。ヘッドセットからオペレータの指示が出るので、それに従って地下2階へ降…

鬼子

それぞれ水色とピンクのワンピースを着た双子の少女が、私を見て笑っている。 言い知れない危険を感じて、慌てて玄関から外に出てドアを閉めたが、振り返るとそこにも双子の少女がいた。重い胎を抱えながら、精一杯の速さで屋根の付いた屋上に出る。双子は白…

換気扇と蛙のことなど

・4m四方ほどの白い小部屋。家具はない。正面奥の壁に換気扇が付いているほか、窓もなかった。 換気扇の中には両手で持つほどの大きさの、茶色の蛙が入っていて、私が覗き込んでも微動だにしない。見ていてなんだか嫌な気持ちになったが、換気扇に対してなの…