備忘録

夢とか白昼夢とかのメモを薄くしたり濃くしたりしたやつだよ。カルピスと一緒だね。

2017-01-01から1年間の記事一覧

夢を見せる人

夢を見せる人がいるという。 木の床、暖色に塗り上げた壁、天井は生形の布で覆われたホールで歓談していると、知人がやってきた。色とりどりのセロハンのような軽くて柔らかいガラス、光る糸の束で、さながらカーニバル衣装である。 バンドウさんに頼むと、…

ロボット女と黒服男

「エン(ム)、アキドに交替」 突然耳元で命令が出た。たぶん通信機をつけていたのだろう。コンクリート打ち放しの建物の階段を下る。広い踊り場に2つの影を認めて指示を待つが、故障したのか音がしない。カメラから死角なのかもしれない。 1人は中年女で、ロ…

10万円と猫のことなど

・10万円あるか訊かれ、猫を飼ってるか訊かれたのかと思い、ウンと答える 何か尋ねているようで、別のことを訊いていることがあるらしい。実例にはあまり出会ったことがないのだが、察しが悪いのでわかっていないだけかもしれない。 しかし、まあ喩えば「ド…

小銭おばけ

朝の通勤電車ときたら、芋を洗うどころの話ではない。血で血を洗う戦場のごとき混雑である。乗車率は200%に達し、荷物の代わりに網棚に寝そべった方がまだましだと思われた。とはいえ皆、不幸にも常識を持ち合わせてしまったがために、大人しくすし詰めにな…

恐怖の箱のことなど

・「ぼくの恐怖を見せてあげる」と少年に玉手箱を渡されるが、開けると空っぽで、「どうして見えないんだろうね?」と詰られる 幼稚園か小学校低学年くらいの子どもであったが、人の年齢を当てるのが苦手なので自信がない。 他人の恐怖なんか見せてもらわず…

ゾンビ

秋晴れの気持ち良い朝だった。家人に連れ出され、珍品の展示会に行き、途中はぐれたので帰りは1人になった。 駅の改札を抜け、ホームに降りようとすると、エスカレーターの前に女子高生がいて通れない。何かと思い肩越しに覗き込むと、下りのエスカレーター…

神経を取り出されたりしたことなど

・脊椎から神経の束を取り出され、どこを触ったらどんな感じがするか訊かれる 利き酒ならぬ利き神経である。首の後ろ側を切開して取り出されたものは、白くてつるつるした、光ファイバーのようなものであった。あまり痛くないので良かったが、これが現実だっ…

シンボル

ここでは誰でも、自分のシンボルというものを持っている。例えば少年の友だちは「水銀」をシンボルとするため、体温計が割れたときに中身が溢れて体内に入ったのも大事はなかった。 シンボルを持つということは、その要素を幸運の符丁にするということ。身近…

3人の坊主のことなど

・アソウインの3坊主、高僧に教えを乞う ア、ソウ、インはそれぞれの名前で、その師にあたる僧は、3人で力を合わせるように、と言った。 昔住んでいた家の近くには寺があり、大晦日には鐘の音がすぐ近くから聞こえた。並べば突かせてくれるので、毎年その数…

あよし・雪留め

「あ、よし。あ、よし」と掛け声を発しながら跳ねてくる「あよし」という生き物がいる。華美な赤いやじろべえのような姿で、指ぬきくらいのものもいれば、掌ほどの大きさのもいる。成長の進度の違いではなく、単に個体差のように観察される。生き物というよ…

人面瘡のことなど

・ソファの横でポンプキンおじさんが死にかけている というよりもう死んでいたかもしれない。大きな流木のごとき姿で、息をしているようには見えなかった。横のソファは、おじさんが座るためにとってあるのだが、自力で座ることはまず無理であろう。 ポンプ…

首なし

洗面所で顔を洗って何気なく鏡を見ていると、小刀を持った腕がすうと伸びてきて、私の首を落とした。 あんなに小さな刃でよく切り落とせたものだ。首が落ちたはいいが、死にはせず、苦しくもないので妙である。目が無いはずなのに、鏡の中には首のない自分が…

人を浸けるおじさんのことなど

・川に何か沈めているおじさん 何をしているのかと近づいて、ドキッとする。人をうつ伏せに押さえつけているのだ。おじさんは寄ってきた私に気づくと、自分が浸けた人の上に腰を下ろして、「死んだ方がいいということはない。死にたいというなら止められない…

ホウキギで飛ぶ先生

昼下がりの晴れた日だというのに、視界は青いフィルターをかけたような色合いだ。元の色を知っているから赤を「赤」、黄を「黄」と判別できるが、初めて見るものは全て青いものとして認識される。この天気のときにはツキが回ってくる。何かをするには、晴れ…

モグモグおねえさんのことなど

・「モグモグおねえさんもワクワクハッピーだよ〜」 コンビニに入ると、幼児向け番組の歌のお姉さんのような人が立っていた。店員ではなく、何かのキャンペーンで来ているようだ。商品棚でカップラーメンを選んでいると、ニコニコと近寄ってきた。 「インス…

カラストンビゴキブリ

一人で家にいると、ヤツが出た。動きの素早い黒いヤツである。Gのつくヤツである。ゴキブリである。 子どもの頃はそこまで苦手ではなかったと記憶しているので、この嫌悪感は後天的に周囲の反応から培われたものだろう。北海道出身のイトコは、ゴキブリを何…

ホウトウ的なスイトンのことなど

・「溺れるゴボウはホウトウをも掴む」 久々にホウトウを作ろうと思い立ったが、冷蔵庫にゴボウがなかった。そのためだろう。ところで出来上がったのはスイトンだったが、ホウトウとスイトンは似ているので仕方がない。ヒラメとカレイのようなものだ。 自分…

秘伝の書USB

今晩くると言われていた台風が、上陸が早まったのか昼前には到着し、そのため午後の授業が始まる頃には暴風雨になった。時間割を確認すると、次の授業は体育である。どう考えても屋内、もしくは自習になるはずだが、クラスメイトは次々と教室を出て、更衣室…

キューバのニンフ的な人夫のことなど

・キューバの人夫にとって日本の冬は寒い…川が凍るとその上を滑る キューバがどんな国かはよく知らない。確かカリブ海辺りの地図を眺めた翌日のことだったので、その影響と思われる。暖かいところらしいので、日本の冬はさぞかし寒かろう。住んでいる人間で…

2つの意味を持つ話法

ある一つの単語が為政者を意味し、その単語を含む一文はその政治形態を表す。一文の長さは統治の長さを示している。 また、章を構成する一つ一つの節は、ある政治的な思想を喚起するようなシラブルを持っており、そのため「言葉として現れる物語」と「イメー…

公民館的な地獄のことなど

・大勢の人間を並ばせて、延々と帳簿につける 閻魔大王と言われてイメージする、例のヤツである。予算の問題か知らないが、公民館のごとき簡素な建物で、座って作業している人間も一見して普通の会社員、しかもパイプ椅子であった。地獄の口ではなくて選挙の…

北極のテーブル

夜中、ふと目が醒めると、隣に寝ていた父も母もきょうだいもいない。月明かりは青々として、普段とは違う白いカーテンが風に揺れている。窓が開いているのだ。 窓の外は視界が遠くまで拓けており、その先には海が見える。月の夜には海原が光を反射し、黒と白…

買い物履歴のことなど

一瞬の白昼夢を見るのはほぼ毎日のことである。せっかくなのでメモしておこうと思う。 ・薬局のポイントカードで購入履歴が判明し、ストックがないとわかった と言われる。この「買い物の履歴を知られる」というのは通の夢でもよくあるパターンなのだが、何…

白人形の片足坊主

池の縁には大木のような泥人たちが、その身を暖かな日差しで乾かしては、泥を塗りたくるのを繰り返している。そうやって泥人は、バウムクーヘンの要領で膨れ上がる。人間が衰え死んで塵になるのと同じに、泥人も成長しきると、崩れて土くれに還る。 池から離…

夢の話

小さな頃は、夢を見る方だった。将来の目標ではなく、レム睡眠時に見る夢である。これは誰でも見るが覚えていないだけだという。だから正しくは、私は見た夢をよく覚えている方、ということだ。殺されたり追いかけられたり、どこかから落ちたりと、恐ろしい…