備忘録

夢とか白昼夢とかのメモを薄くしたり濃くしたりしたやつだよ。カルピスと一緒だね。

白昼夢

ブルーのことなど

・「私の目は誤魔化せん。持っていくブルーがすぐに無くなると信じていた」 「ブルー」は試薬で、私はそれを持ち出したと疑われているらしかった。 夜店で売っているかき氷は薬っぽい味で、そこも含めて好きだ。どう考えても体に悪そうな色をしているので、…

カンバラさんのことなど

・カンバラさんを探している。写真によると30代になろうかというエンジニアの女性で、黒い髪を高い位置で括り、黒縁のメガネをかけているはずだった。地下1階の手工業工場にはいない。ヘッドセットからオペレータの指示が出るので、それに従って地下2階へ降…

換気扇と蛙のことなど

・4m四方ほどの白い小部屋。家具はない。正面奥の壁に換気扇が付いているほか、窓もなかった。 換気扇の中には両手で持つほどの大きさの、茶色の蛙が入っていて、私が覗き込んでも微動だにしない。見ていてなんだか嫌な気持ちになったが、換気扇に対してなの…

ナツメのことなど

・銃で後頭部を撃ち抜いて「ナツメには何もないのか」と尋ねる ナツメって誰だ、というか何だ……と思ったがそれを訊く機会はなかった。それにしても撃ち抜かれた人はなんだったのだろう、この人に訊くのが1番有意義だったと思われる。激昂すると的確な判断力…

モモンガと少年のことなど

・紙袋にモモンガの死骸を入れて持っていた少年が、そのことを指摘されて袋を覗き込み、「生きていたんだ、生きていたんだね」と泣く 中身を見せてもらえなかったのだが、本当に死んでいたのだと思う。この少年は、死んでいることがバレたら取り上げられると…

青い立方体のことなど

・男が青い小さな立方体の集合を抱えて正座する女を覗き込み、「どうしてこんなに怒らせることができたんだ?」と驚く 私が怒らせたので、それが立方体の青の輝度で判別できたらしかった。この立方体は模型のような、枠だけのもので、光ファイバーなのか電気…

目がいい人のことなど

・視力が卓越しており、「物体が汗をかいているのが見える」人 本やカップも、よく見ると汗をかいているのだという。窓などの温度差による結露を「汗をかく」と表現するが、そうではなくて、物体も生き物のように代謝しているという話であった。 私は電話を…

魚を叩きたくないおじさんのことなど

・「天は大魚を叩くなり」と言って大魚を叩くよう言われたおじさんが、それは嫌だと泣きながら拒否する おじさんに命令しているのは漢詩の挿絵に入っている仙人のような人であった。おじさんは魚を可愛がっていたので、殺したくなかったらしい。叩くというの…

デスマスク体のことなど

・デスマスク体 ですます体のことかもしれない。 慣れの問題なのだろうが、ですます調は冗長に感じられるので苦手だ。しかし「苦手だ」も「苦手です」も大して字数は変わらないので、まあ印象の問題だろう。 翻訳物でこれにぶち当たると、であるだ調で別の訳…

人を食べる紳士のことなど

・「犬を食べるんですか?大丈夫です、私は人間を」と紳士にフォローされる 私が犬を食べると言ったらしく、それに「自分は人間を食べるから犬くらい気にすることはない」と言ってくれたようだ。 犬を食べたことはないが、食べてみたいとは思う。猫も食べて…

無限に反射する虹のことなど

・虹が出ていたのでヘリコプターに乗って水を撒くと、霧の鏡に虹が映り、遠くの地平に向かって合わせ鏡のように無限に反射される ファンタジックな白昼夢である。ところで空の高いところでは丸い虹が見られるらしい。これはブロッケン現象によるもので、光輪…

蟻の巣のことなど

・「お墓が知っている」と言いながら蟻の巣を見ている少年 たぶん幼稚園児くらいだと思う。蟻の巣を見ている理由も聞いたと思うが忘れた。 小学生の頃、福音館の『自由研究図鑑』を買ってもらってから、夏休みだけではなくこの本をよく使った。『野鳥図鑑』…

オオカミウオのことなど

・オオカミウオは、上半身が狼で下半身が魚 人魚は上が人で下が魚、魚人はその逆なので、ルールには則っている。この法則でいけば、山田さんは上体が山で下部が田んぼだ。村松さんは体を4分割し、右手パーツが木、心臓側が寸、右脚あたりが木、左脚は公とい…

10万円と猫のことなど

・10万円あるか訊かれ、猫を飼ってるか訊かれたのかと思い、ウンと答える 何か尋ねているようで、別のことを訊いていることがあるらしい。実例にはあまり出会ったことがないのだが、察しが悪いのでわかっていないだけかもしれない。 しかし、まあ喩えば「ド…

恐怖の箱のことなど

・「ぼくの恐怖を見せてあげる」と少年に玉手箱を渡されるが、開けると空っぽで、「どうして見えないんだろうね?」と詰られる 幼稚園か小学校低学年くらいの子どもであったが、人の年齢を当てるのが苦手なので自信がない。 他人の恐怖なんか見せてもらわず…

神経を取り出されたりしたことなど

・脊椎から神経の束を取り出され、どこを触ったらどんな感じがするか訊かれる 利き酒ならぬ利き神経である。首の後ろ側を切開して取り出されたものは、白くてつるつるした、光ファイバーのようなものであった。あまり痛くないので良かったが、これが現実だっ…

3人の坊主のことなど

・アソウインの3坊主、高僧に教えを乞う ア、ソウ、インはそれぞれの名前で、その師にあたる僧は、3人で力を合わせるように、と言った。 昔住んでいた家の近くには寺があり、大晦日には鐘の音がすぐ近くから聞こえた。並べば突かせてくれるので、毎年その数…

人面瘡のことなど

・ソファの横でポンプキンおじさんが死にかけている というよりもう死んでいたかもしれない。大きな流木のごとき姿で、息をしているようには見えなかった。横のソファは、おじさんが座るためにとってあるのだが、自力で座ることはまず無理であろう。 ポンプ…

人を浸けるおじさんのことなど

・川に何か沈めているおじさん 何をしているのかと近づいて、ドキッとする。人をうつ伏せに押さえつけているのだ。おじさんは寄ってきた私に気づくと、自分が浸けた人の上に腰を下ろして、「死んだ方がいいということはない。死にたいというなら止められない…

モグモグおねえさんのことなど

・「モグモグおねえさんもワクワクハッピーだよ〜」 コンビニに入ると、幼児向け番組の歌のお姉さんのような人が立っていた。店員ではなく、何かのキャンペーンで来ているようだ。商品棚でカップラーメンを選んでいると、ニコニコと近寄ってきた。 「インス…

ホウトウ的なスイトンのことなど

・「溺れるゴボウはホウトウをも掴む」 久々にホウトウを作ろうと思い立ったが、冷蔵庫にゴボウがなかった。そのためだろう。ところで出来上がったのはスイトンだったが、ホウトウとスイトンは似ているので仕方がない。ヒラメとカレイのようなものだ。 自分…

キューバのニンフ的な人夫のことなど

・キューバの人夫にとって日本の冬は寒い…川が凍るとその上を滑る キューバがどんな国かはよく知らない。確かカリブ海辺りの地図を眺めた翌日のことだったので、その影響と思われる。暖かいところらしいので、日本の冬はさぞかし寒かろう。住んでいる人間で…

公民館的な地獄のことなど

・大勢の人間を並ばせて、延々と帳簿につける 閻魔大王と言われてイメージする、例のヤツである。予算の問題か知らないが、公民館のごとき簡素な建物で、座って作業している人間も一見して普通の会社員、しかもパイプ椅子であった。地獄の口ではなくて選挙の…

買い物履歴のことなど

一瞬の白昼夢を見るのはほぼ毎日のことである。せっかくなのでメモしておこうと思う。 ・薬局のポイントカードで購入履歴が判明し、ストックがないとわかった と言われる。この「買い物の履歴を知られる」というのは通の夢でもよくあるパターンなのだが、何…