備忘録

夢とか白昼夢とかのメモを薄くしたり濃くしたりしたやつだよ。カルピスと一緒だね。

モモンガと少年のことなど

・紙袋にモモンガの死骸を入れて持っていた少年が、そのことを指摘されて袋を覗き込み、「生きていたんだ、生きていたんだね」と泣く

中身を見せてもらえなかったのだが、本当に死んでいたのだと思う。この少年は、死んでいることがバレたら取り上げられると思ったので、嘘を吐いたのだろう。あるいは、本当に生きていると思ったのだろうか、異臭がしたので分かりそうなものだが……。

死んだら取り上げられる、というのはなんとなくピンとこない感覚である。まあ家庭によるのだろうが、我が家では死んだ動物は皆で埋めたり、火葬場に持って行ったりした。しかしその名残、羽や骨には手元に置きたかったので、これは「死骸でも持っておきたい」という感情の延長なのだろう。

 

・倒れて死にかけた人を拾ってはその脚を折り、「何しろこうすりゃ箱に詰めやすいって寸法だ」という清掃のおじさん

清掃のおじさんだと思ったが、むしろ釣り師のような出で立ちである。大きなカートを牽いており、積まれた箱には全て、脚の折られた人が入っているのだろう。

人の脚は想像より脆く、これを書きながら想起したのは、銀河鉄道の夜である。確か鷺だったと思うが、それを飴細工の如く畳んでしまうのだ。

おじさんが箱に詰めた人々がどうなるのか知らないが、自分が詰められるのは避けたいものである。

 

・全身水疱だらけの小動物に触れると兵士は皆、幼稚園児になってしまう

天候の悪いなか、飛行機の群れが入港してきた。夢の中ながら、なぜ船ではなく飛行機なのか、と不思議に思う。気味の悪い外来生物が運ばれてきたと思ったら、全身に水疱を吹き出した。と、見る間に飛沫を浴びた兵士たちの身体が縮む。あまりに素早いので、がらりと辺りの見晴らしが良くなった。児童らは唖然として、何が起きたかわかっていない様子である。

小さな頃に見た恐怖漫画のせいで、「水疱だらけ」というのは今も夢に見るくらい恐ろしい。