備忘録

夢とか白昼夢とかのメモを薄くしたり濃くしたりしたやつだよ。カルピスと一緒だね。

無限に反射する虹のことなど

・虹が出ていたのでヘリコプターに乗って水を撒くと、霧の鏡に虹が映り、遠くの地平に向かって合わせ鏡のように無限に反射される

ファンタジックな白昼夢である。ところで空の高いところでは丸い虹が見られるらしい。これはブロッケン現象によるもので、光輪とか御来迎ともいう。死ぬまでに是非とも生で見たい現象の上位にある。

ほかに見たい自然現象は、間近の落雷だ。雷に打たれたような、というのを死なない程度に味わってみたい。

小さい頃、住んでいたマンションの上に雷を見に行った。稲妻を見るのはその頃から好きだった。そろそろ帰るかと降りかけたときに、広い天の右から左いっぱいに光が走り、心臓が飛び出すくらいの雷鳴が轟いた。もう遅い時間なのに、辺りは瞬間的に蛍光紫に照らされ、昼のように眼下の建物がはっきりと見渡せた。

 

・「ホウジョウ、おまえ!」と呼びかけられる

ホウジョウという名前だったことはないが、もし将来的に改名する機会があれば、これでもいいなと思う。濁点の入る名前に憧れがあるので、何かアカウントをつくるときにネームをそうすることが多い。また、英数字に変換できる名前にも憧れがある。

ところで寡聞にして先日初めて知ったのだが、方丈記の「方丈」は四畳半くらいの狭い部屋(およびそこで隠遁するような僧侶)という意味だそうで、手狭な私の部屋を思い、しんみりしてしまった。空調の吹き出し型が本棚で塞がれるため、冬期は非常に寒い。網走刑務所の独房は三畳くらいであるらしく、似たような広さである。私も『三畳記』を書くことができそうだ。

 

・川に釣り糸を垂らしているのを見ていると、子どもが釣れた

釣っているのは背が高く、鼻が長く、赤ら顔の中年であった。醒めてから気づいたが、天狗だったのだろう。

天狗に所縁あるところに住んでいたのに、残念ながら本物を見たことはない。山奥まで行けば、あるいは会えるのかもしれないが……。