備忘録

夢とか白昼夢とかのメモを薄くしたり濃くしたりしたやつだよ。カルピスと一緒だね。

目がいい人のことなど

・視力が卓越しており、「物体が汗をかいているのが見える」人

本やカップも、よく見ると汗をかいているのだという。窓などの温度差による結露を「汗をかく」と表現するが、そうではなくて、物体も生き物のように代謝しているという話であった。

私は電話を取るのが苦手で、業務上やむなく応対するときは腕がガクガク震えるし、手汗もかく(呂律も少し怪しい)。しかしもしかすると、これは私の手汗ではなく、受話器が緊張のあまりかいた汗だったのかもしれない。

そう思うと、1人で怒られるより2人で怒られた方がいくらかマシなのと同様、電話が一緒に緊張してくれることで、少しは気が和らぐというものである。

 

・「ヘビーかヘビーじゃないかより、俺は自分が助かることだけを考えるぞ」と言って屋根から飛び降りる人

何かに追われている人間が、一時的に結託していた仲間に吐き捨てて逃亡した、というニュアンスであった。言われた私も意を決して飛び降りたような感覚があったので、煽りとしては大正解だったということだ。そのつもりだったかはわからないが。

まあ普通の人間なら、自分が助かることを第一に考えるのは当然のことなんじゃないですかね、そこでそいつが助かってくれたら起死回生のチャンスもあるというものだ。見捨てられずに共倒れよりよほどいいのでは? と思う。もちろんどこかには共倒れしたい人もいるのかもしれないが、どうぞどうぞ、という感じだ。

こういうセリフは脳みそのどこからひねり出されているのだろう。過去に見た/聞いたものがオツムの余白に蓄積し、長年の変質を遂げて発露するものと思われる。まあ夢というものは全般が、そういうものなのかもしれないが……。

自分が一から考えたと思って使ってしまうと、盗作になってしまう危険があるな、と心配になる。映画のエンドクレジットよろしく、夢の後に出典を並べてほしいものだ。可能なら監督や脚本も教えてほしい。